良いお年を

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写真はプリンせホフミュージアム(インターネットから)

宜興紫砂工芸廠(老一廠)その2 一廠以前

一廠以前にその母体とも言える合作工房ができます。

(インターネットから)

■1952 年二月 湯渡陶業生産合作社設立

裴石民、呉雲根、朱可心、施福生、範正根、邵六大、范祖德ら七人が紫砂工房を設立し,この工房が湯渡陶業生産合作社に属したため,「宜興湯渡陶業生産合作社」の落款を用いました。印款は楷書で「宜興湯渡陶業生産合作社出品」。上段に「宜興」中に「湯渡陶業生産合作社」下段に「出品」字款というデザイン。

 

■1954 年末から1955 年

(インターネットから)

宜興蜀山陶業生産合作社の落款。

「宜興蜀山陶業生産合作社」を設立。当初「宜興湯渡陶業生産合作社出品」の印款をそのまま使用。半年後に「宜興蜀山陶業生産合作社出品」の落款に変わる。 1958 年四月の老一廠設立まで使用されました。

結構レアでうちにはありません。最近市場に出るものはほとんどがレプリカで収集は難しいと思います。

タイペイ博物館の写真 その2

前スレでも書きましたが
台湾博物館写真撮影がOKで、先週歴博に一日。故宮に2日かけて宝石玉など小物とともに陶磁器を中心にROWモードで800カット撮ってきました。故宮博物院は青磁特別展をやっていて、前回の汝窯特集より汝窯はもとより圧倒的に南宋官窯がおおく、鑑賞と撮影で疲れ果てました。

チナ ROWモードは記録をドットバイドット無圧縮。1800万ピクセルがそのまま無圧縮で録画されます。容量は25gb

某ミラーレス一眼なのですが電池に根性なく3回取り替えました。

フラッシュ不可はいいとしてガラスに自分か写りこむのが嫌で正面水平とか無視。

そのため水平や構図がむちゃくちゃ、絞りは絞ったけど背景の人をぼかすとか結構な工程。

これから800カットのROWモードの水平や構図編集と1200ピクセルのJPEGに落とす作業にかかります。

現時点で申し訳ないけど情報量は公式図録をはるかに凌駕してます。自己満足というか手持ち資料です。

ただネットで晒せないのが残念です。

 

 

朗報 台北の博物館 カメラ

台湾の博物館は、おそらく政権交代の関係で、フラッシュを使用しなければ写真撮影がOKになりました。歴史博物館はおそらく初めて。国立故宮博物院もほぼ10年ぶりくらいで写真撮影OK復活。
しかも一部書画もOK。(国宝級は不可)
昔の低解像度でとったものを更新できます。
また、台湾ビザの発給を制限しているため、あの怒濤の大陸観光団がほぼゼロ。昔の静かな故宮博物院を再び堪能できます。

いつ状況が変わるかわかりませんので、興味のある方は早めにご準備を

その1 宜興紫砂工芸廠(老一廠)について

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国営宜興紫砂工芸廠、通称「老一廠」は1955年に呉雲根、裴石民、任淦庭、王寅春、朱可心、顧景州、蒋蓉ら七大老芸人を中心として当時の民間制壺工と陶刻紫砂工たちが集まって創業しました。以来40年にわたり,あまたの国家大師、省大師、省名人や高級工芸美術師らを排出し,1997年には国営から民営に移行。

1997年以降の間の製品は輸出を含め次の4つに分類されます

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続く

早期壷 その18 高泉発茶行

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マレーシアの茶屋が宜興にオーダーしたものです。

そろそろ早期壷もねたがつきてきました。

水平壺以外も早期壷なのですが,そこに入り込むと老一廠だけでとてつもなくあるのと,最近のブームからはスコープ外といえるので・・・

 

イギリス ワトコンベ窯

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イギリスで作られた倣宜興「ワトコンベ窯」の急須です。最近は窯自体が閉じたようで見ることはできませんが、バランスの良いポットです。ヨーロッパでは磁器の生産よりも宜興の倣作が先に立ち上がりました。ビクトリア&アルバート博物館に同様のポットが収蔵されています。

 

呉瑞全 楓渓窯

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水平壺一筋40年の呉瑞全作品。これも落ち着いたトラディショナルなデザイン。この作品の良さはなんと言っても水色。水色というのは焼き上がった状態の透明感で,これほど水色があでやかな現代作品には滅多にお目にかかれません。

ちなみに呉先生今の宜興と同じ浙江省の泥を使っています。

章燕明 楓渓窯

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現在水平壺の世界での人気ダントツ 潮州楓渓窯 中国陶磁芸術大師「章燕明」作の標準壷です。最近の作風は作品集をみても現代の中国陶芸作家さんにありがちな「妙」なデザインが多いのですが,本作は違い「ちゃんとやればすごいんです」的な超トラディショナルな早期作品です。欠点がないです。鶯歌の阿萬師を彷彿させる上がりです。でもこういう伝統的な良作だけを作っていると評価されないのが現代中国陶芸界なのかもしれません。