■急須のことを中国では茶壺(さこ:chahu)と言います。
紫砂壺とは中国江蘇省の宜興(ぎこう:yixing)で生産される急須の総称です。紫砂壺の特徴はなんといってもその原料である胎土(泥)にあります。宜興の茶壺を使って淹れたお茶は渋みやあくなどの成分が抜け,おいしくなります。そのため急須の中でも最高の道具として昔から珍重されてきました。
「おいしく飲める」という実用性に加えて,釉薬を使わない陶器でありながら磁器と同じくらいの硬度があり非常に丈夫であること。多彩なデザインの魅力,作りの精巧さ,壺に彫られた書画など文人趣味などから,美術品としても磁器などと並ぶかそれ以上に価値をもったものです。
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