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■三平の原則があること 宜興製の茶壺には「三平の原則」というものがあります。三平の原則とは,茶壺を横にしてみると,嘴(そそぎ口)と座(胴体の頂上部分)と把(取っ手の頂上部分)の3点が一直線で水平になっていることです。紫砂壺が水平壺と呼ばれるのもこのためです。左図の赤線をごらんいただけば一直線になっていることがおわかりいただけるとおもいます。 なぜ水平壺というかというと,お湯を満タンに入れた状態で茶壺をおふろをつけるような状態にして水の中に入れても傾かず,水平を保つことを保証するという意味です。清朝の嘉道期から民国初期までの工夫茶用の小さな茶壺の蓋裏にはわざわざ「水平」という文字が入っているものがあります。 |
■紫砂器の特徴 | |||||||||||||||||
■把手の位置が後ろ手であること ■釉薬を使わない陶器であること ■ろくろを使わない打身筒という制作方法であること |
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■茶壺の形から分けた分類 |
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■筋紋形(きんもんけい) この形態の壺を,筋紋壺と呼びます。これは,植物の葉の筋や花弁をイメージした壺です。 制作には他の幾何形や自然形に比べて高度な技術力が必要となります。制作が大変なため一般には型を使って筋をつけますが,右の茶壺はエッジのついた工具ですべて手作りで制作したものです。 |
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■幾何形(きかけい:光貨) 幾何形は,もっとも一般的な紫砂壺で,このように方形のものや球形のものだけでなく,長方形,菱形,円柱形,その他の幾何学的な模様があります。 左の方形のものと,右の球形のものが作り方が違うことからこれを分けて,4分類とする人もいます。 |
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■自然形(しぜんけい:花貨) これは,梅の幹やカボチャ,蓮の花,桃などの果実,動物など自然の器物をモチーフにしてデザインしたものです。また,鞄や自動車なども最近は多いようです。超リアリズムを追求したものが多くあります。
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