早期壷 その12 田字髭中

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このタイプあまり認知されていません。中国宜興を篆書で田の字のなかに彫り込んでいます。中の字に二本旗が立っているタイプです。これを勝手に髭中と呼んでいます。

あと,蓋が盛り上がっていわゆる鉄兜といわれる蓋のタイプ。注ぎ口がアンバランスに大きいのは初期の「型」自体,金属板をカットして道路工事のカラーコーンのようにまるめた手作りで大きさが不統一であったため,大きい小さいがあります。この個体はアンバランスな注ぎ口となっちゃいました。実用的にはこの方が使いやすいです。

 

小さいこと

テレビで宜興民国時の百果壺が出て,ハンドルをコウモリと行っていましたが。百果の果とは実のことを指します。コウモリは実ではありません。

予備鑑定しているスタッフの方もう少しちゃんと調べて鑑定士にレポートしてください。鑑定士が恥をかきます。

あのハンドルは菱の実をモチーフにしています。

「菱の実」の画像検索結果

菱の実(インターネットより)

 

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それから鈕も霊芝ではなくキノコです。

早期壺 その10 一杯壺

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写真の標準壺に違和感ありませんか。そうです方円牌シールが異常に大きいのです。

というのは嘘で、茶壺のほうが小さいのです。なんと一杯壺。蓋裏に1と押印されています。

でも玉露を入れるには実用になる大きさです。(使ったことは無いですが)うちにはもっと小さな豆急須があといくつかありますが方円牌シールがついている早期壺はこれだけです。

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早期壷 その7 刻字壷

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刻字を施したシリーズがあります。これもレアといえばレア

裏面には山水が描かれています。8杯壷です。ところでこのX杯というのは容量を表し,8杯は105ccです。

杯数は微妙で朱泥と紫砂では焼成時の収縮率が異なるため,杯数が違っても同容量ということもあります。

早期壷 その6 金彩壷

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これは日本からのオーダーということになっています。私は日本に来てからの後絵付けだと思ってました。

日本人が好む金色なんだそうです。一時期煎茶道具でこういうのはやっていましたが,でもあまり見ませんね。レアといえばレア。

早期壷 その5 請飲中国烏龍茶

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早期壷はXX恵孟臣製という6文字款(XXは荊渓か宜興)と中国宜興という4文字款がほとんどですが,荊渓南孟臣製というのとこの中国土産畜産進出口公司福建分公司とか写真の厦門分公司というもの,マレーシア向けの茶荘款が入ったものがあります。

南孟臣は潮州から宜興へのオーダー品,中国土産・・・は福建省からのオーダー品です。

 

写真は厦門分公司の高湯婆です。(なおここのブログの写真はクリックで大きくなります。)

 

早期壷 その4 鴿嘴標準壷

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これは日本からのオーダーということになっています。日本の煎茶葉のために,この嘴型の注ぎ口にしたんだそうで・・・

確かに常滑や京都のお茶屋で宜興オーダーの早期壷一時おいてありましたが,ほんとかなー。これでハンドルを横に持ってきたものもあるんですが・・・

 

個人的には好きではありません。