早期壷 その5 請飲中国烏龍茶

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早期壷はXX恵孟臣製という6文字款(XXは荊渓か宜興)と中国宜興という4文字款がほとんどですが,荊渓南孟臣製というのとこの中国土産畜産進出口公司福建分公司とか写真の厦門分公司というもの,マレーシア向けの茶荘款が入ったものがあります。

南孟臣は潮州から宜興へのオーダー品,中国土産・・・は福建省からのオーダー品です。

 

写真は厦門分公司の高湯婆です。(なおここのブログの写真はクリックで大きくなります。)

 

早期壷 その4 鴿嘴標準壷

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これは日本からのオーダーということになっています。日本の煎茶葉のために,この嘴型の注ぎ口にしたんだそうで・・・

確かに常滑や京都のお茶屋で宜興オーダーの早期壷一時おいてありましたが,ほんとかなー。これでハンドルを横に持ってきたものもあるんですが・・・

 

個人的には好きではありません。

早期壷 その3 黒リンゴ

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早期壷はなぜブームなのかと思うとよくわからないのですが,消去法なのかもしれません。

古壺はほとんど流通しないか,コピー品。新しいものは浙江省の土を使ったもの,となれば最後の宜興土である早期壷が割安感があって好まれるのかもしれません。

ただ,早期壷もコピー品が多くというか別に銘があるわけでは無いのでコピーというのは正確で無いかもしれませんが,第一工場の仕様で作った新物が市場に多く出回っています。また福記や墨縁齊意堂銘のものもほぼコピー品です。

 

本日は早期壷でも異色な黒苹果を紹介します。朱泥のものも市場に出ているようですが,当時から朱泥が作られていたかは,定かでありません。

早期壷 その2 五形壷

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早期壷は第1工場設立前,設立直後(50~60年代),旧土使用期(70年代),それ以降と4期に区分されます。早期壷は景徳鎮同様分業ですから,同じ時期のものは同じ品質です。

窯の焼成方法,土の使用,型の改良などで年代がわかります。

写真は代表的な早期壷である五形壷です。ただし太藍(前列左)は後から加わり当初は四君壷と呼ばれるシリーズでした。