宜興紫砂工芸厰(老一廠)その4 1953ー54年

1953年9月華東地区民間工芸美術工芸品閲覧会に出品し、裴石民の“上松段”茶具が優秀獎を獲得しました。国家軽工業部北京労動人民文化宮主催の全国工芸美術展覧会にも出品しています。

1954年
海外市場拡大を目指した「鼎蜀陶器购销社」という販売会社も創業。

10月に朱可心,裴石民,呉雲根,施福生,範正根,邵六大,范祖德ら七人により湯渡生産合作社の下部組織として紫砂工場を設立。
その後顧景舟も湯渡陶業生産合作社紫砂生産工場に参加しています。

 

また紫砂生産工廠設立メンバーは朱可心,任淦庭,裴石民,呉雲根,王寅春,顧景舟,蔣蓉,呉純耿で各々小集団を率い技術指導にあたったという資料もあります。諸説あるのは文書資料がほとんど整理されて無く、普通に日本ならある社史的なものもなく、当時の関係者からの聞き取りのためだそうです。
いずれにせよ個人作家を積極的に合作社に招聘していたのは事実で、短期間でメンバーは130人程度になり、内外に販売を開始しています。

 

(本投稿は書籍その他資料を総合して書いています。)